相棒との別れ、そして失敗の始まり
長年連れ添ったロードバイクを手放し、新しい自転車を探し始めたときの話です 。 僕にとって自転車は、単なる趣味の道具ではありません。毎日の通勤に欠かせない、大切な「相棒」です 。
前の自転車もまだ走ることはできたのですが、タイヤはボロボロ、ブレーキも限界で、前後輪と制動系の全交換が必要な状態でした 。 修理代を計算してみると… 「これ、修理するより新しいの買ったほうが安くない?」 そう思って自転車屋さんに向かったのが、すべての失敗の始まりでした 。
「クロスバイクが好きなんです」

お店にはピカピカの自転車が並んでいます。見ると欲しくなるのが人情というもの 。 僕はもともとクロスバイクが好きで、次もクロスバイクを買うと決めていました 。
店内で良さそうなスポーツタイプの自転車を見つけ、「これだ!」と思って購入 。 意気揚々と乗って帰ったのですが…
「ん? なんか重くないか?」
最初は気のせいか、乗り慣れていないだけだと言い聞かせました 。 でも、しばらく乗ってみてもやっぱり重い 。 おかしいなと思って調べてみたら、その正体は「クロスバイクの皮を被ったシティサイクル(いわゆるママチャリ)」だったのです 。
悲劇を生んだ「認識のズレ」

なぜこんなことになったのか? 原因は、自転車屋さんのおじさんとの会話にありました。
おじさん:「この自転車、何に使うの?」 僕:「通勤用です」
この一言が間違いでした。 おじさんの脳内変換はこうです。 「通勤用? レースに出るわけじゃないよね。だったら泥除けもカゴもついた、頑丈なシティサイクル一択でしょ!」
一方、僕の脳内はこうです。 「通勤に使うけど、遅刻しないようにスピードが出なきゃ困る 。何より、僕はカッコいいおじさんを目指しているんだ! ママチャリじゃカッコつかないだろう!」
完全に、お互いの認識がズレていました 。
カッコいいおじさんになりたいだけなのに…
結果、手元に残ったのは「重たいシティサイクル」。 これで会社に行くなんて…これじゃあ僕が目指す「カッコいいおじさん」にはなれません 。
「これはマズい…」 毎朝ペダルを漕ぐたびに、重さと後悔がのしかかってきます。 そして僕は、ある禁断の決意を固めました。
「買い直すしかない!」
(つづく)
次回予告 「買い直す」と決めたものの、2台持ちなんて贅沢すぎる? 葛藤する僕の背中を押したのは、まさかの「ストレス」と「神の声」だった。
次回、『Amazonで3万円のクロスバイクをポチった夜』。 お楽しみに!